長岡市医師会ホームページ番外編

日医レセプトソフト 試用状況 のための Linux(Debian)インストール

・・・Woody X-Window(gnome)起動成功!

2005.11現在


 日医標準レセプトソフト(JMA-RECEIPT)の試用を思い立ち、仕事の合間を見てインストールしてみました。(※このレセプトソフトのことをよくORCAと言いますが、ORCAはこのソフト開発を含めたプロジェクト全体の名称のようです。)
 用意したハードとの相性の問題もあるようで、苦戦の連続です。やはりLinuxは手強いというのが、正直な感想です。
 まだ過程の段階ですが、これまでの悪戦苦闘の状況も少しでも参考になる部分もあるのではと考え、ここに掲載することにしました。(事務長 竹樋)


● 平成17年11月 「Debianインストール 再々チャレンジ」

● 平成17年10月 「Debianインストール 再チャレンジ」

● 平成16年12月〜17年1月「初めてのDebianインストール・・・」


●平成17年11月 「Debianインストール再々チャレンジ」

 今度は、最新のキューブPC(セレロン2.6G、インテル865チップセット、メモリ512MB)をお借りして再々チャレンジです。日医サポートの「対応ハード」にも成功例が結構掲載されている「インテル865チップセット」ですので、まず成功間違いないものと思いましたが・・・

 最初のつまずきは、内蔵Ethernetが認識されないこと。この前の「SiS630E」は認識したのに何で・・・。しかたなく、PCIスロットが一つありますので、そこにCoregaのネットワークカード(何と570円です。)を装着、めでたく認識していただきました。
 そして、今までことごとく失敗してきたX-Window-Systemです。日医のサポートには、同じチップセットでドライバは汎用の「vesa」でOKとありましたので、その通りにしたところ、起動失敗・・・。これはビデオカードを装着しないとダメかいなと思いましたが、いろいろ調べるとWoodyに入っている「インテル810」のドライバがこの865まで対応しているとのこと。それから、XFree86はやはり標準の4.1.0ではなく、4.3.0にしないとダメのよう。

 さて、気を取り直して一応最初からやり直しです。APTのラインにここを参考にXFree86-4.3.0を入れるようにして・・・日医の手順書通りに進めると、出ました!ウインドウマネージャーの「gnome」の起動画面、ようやく成功です。レセプトソフトのインストールはまた後日とします。やれやれ。

●平成17年10月 「Debianインストール再チャレンジ」

 その後、日医総研認定サポート事業所のメディア技研さんのご協力により事務室内にデモ機を設置できたことやJava版のglclientがPowerMacG4で普通に動作したこともあり、もはや自力でDebian(Woody)をインストールすることは不要かとしばらく休止しておりました。

 今回、たまたま手頃なPCが手に入りましたので、Debian Woodyのインストールに再チャレンジすることにしました。今度は、相性がいいはずの一昔前のセレロンCPUデスクトップですので、すんなりいくものと思いましたが・・・またしてもX-Window-Systemが起動しません。
 いろいろ調べてみましたら、このPCのチップセット「SiS630E」はどうも相性が???みたいで、日医のサポートにこのような掲載がありました。SiSのホームページからドライバをダウンロードして「XF86_SVGA」にコピーしなさいということらしいのですが、肝心の「XF86_SVGA」なるファイルなんてどこにもありません。別の所では、XFree86のバージョンを4.3.0に上げればOKとありましたが、これでもダメ。挙げ句の果てに、Woodyに入っているビデオドライバの中の「SIS」を選択したところ、画面が真っ暗になる始末です。

 ということで、Debian Woodyのインストールはまたしても不成功ですが、新しいバージョン(Sarge)はどうかと一応試してみましたら・・・、何と! すんなり成功です。ビデオも自動認識で選択された汎用の「vesa」でOKでした。ちなみにバージョンは「Debian3.1 r0a i386」です。でも・・・Sarge版の(JMA-RECEIPT)はまだまだ先ののようです。

 ちなみに、今回いろいろ調べた中で大変に参考になったところはここでした。

●平成16年12月〜17年1月「初めてのDebianインストール・・・」

 長岡市医師会での業務はMacintoshで行っているため、手頃なWindows機としてDellのノート「Inspiron 1150」を用意しました。後でわかりましたが、ノートとの相性はイマイチの場合が多いようで、どちらかといえばデスクトップマシン、それも一世代前のものが適当のようです。

 まず、日医標準レセプトソフト(以下、JMA-RECEIPT)が動作するLinuxのDebianをインストールするため、用意した Inspiron 1150のハードディスクを2つのパーティションに分割、一方にWindowsを改めてインストール、もう一方にDebianをインストールすることにしました。

 Debianは、新しいバージョン(試用版?)のSargeも出ていますが、JMA-RECEIPTの正式対応はまだのようですので、現在の正式版であるWoodyと呼ばれるバージョンを入手しました。(Debianのオフィシャルサイトには、いろんなインストールイメージがリンクされています。)

 ORCAプロジェクトのホームページにあるインストール手順書に沿って作業をすすめましたが、どうしてもX-Window-Systemが起動しません。Inspiron 1150のビデオチップとスクリーンを認識しない、してくれない?ようです。インストール作業を何回も繰り返してみましたが、結局断念です。

 いろいろな情報を調べる過程でわかったのが、JMA-RECEIPTが動作するのはDebianだけではないらしいということ。まず、試してみたのが、ORCAのサポートセンターにあるKNOPPIX版。KNOPPIXのインストールは、Debianに比べて劇的に簡単で、問題のビデオ・スクリーンもあっさりと認識してくれました。ただ、どういうわけかJMA-RECEIPTが起動したのは、サーバ版のみで、クライアント版は動きませんでした。

 少し安心して、次に試したのが、ここの一覧にあるRedhat、Fedora版。たまたま、以前入手していた雑誌付録のディスクにFedora2がありましたので、これをインストール。このインストールもKNOPPIXに負けず劣らず簡単です。しかも、Debian、KNOPPIXでは認識しなかった内蔵Ethernetコントローラも認識してくれました。もちろん、ビデオ・スクリーンもです。(注:Debian等では、内蔵Ethernetを認識しないため、PCカードスロットにEthernetカードを入れて接続していました。)JMA-RECEIPTのインストールもここに掲載されているとおりにしましたら、あっけなくできました。とりあえず、使えるようにはなったようです。

 実際の試用は、レセプト事務に精通している他の職員に頼んでありますが、本格的なテストはまだやっていないようです。

●寄り道

 一部のLinuxには、Macintoshでも動作する(移植版が作られている)ものがあります。Vine Linuxは知っていましたが、DebianにもPowerPC版がありました。

 ちょうど、ほとんど使っていないPowerMac G3(B&W)がありましたので、ダメもとで入れてみました。一応、パーティションを分けてMacOSとのデュアルブートです。

 インストールはWin機とほとんど同じです。こちらは一昔前のCRTディスプレイですので、問題のビデオ・スクリーンもOK、ようやくDebianのX-Window-Systemにお目にかかりました。と、順調なのはここまで。なんと、Macのキーボートからは「_」(アンダーバー)が入力できないのです。ご存じと思いますが、結構アンダーバーは使うものですし、JMA-RECEIPTのインストール準備にはファイルの記述によく使います。なんとかならないかと手をつくしてみましたが、結局解決策はわからず、一旦断念しました。

 ある時、ふと思いついたのが、「一応インストールは最後までできて、インターネットのブラウザも起動するのだから、ホームページの手順書からコピーすればよいのでは」ということ。現在(平成17年1月27日)まだ試していませんが、これなら何とかできそうです。

 もう一つ、Macでの問題は(私だけかもしれませんが)、Mac環境のブートローダーであるYabootの設定が難しいということです。インターネットで検索しても、とにかく情報がありません。ご存じの方、お教えください。