なつめ(クロウモドキ科)
ヨーロッパ南部からアジア西南部が原産の落葉高木で、なつめの名前の由来は初夏に芽が出ることからという説と、実の形が茶の湯の道具のナツメに似ているためといわれている。 ※平成14年1月掲載
生薬名:大棗(たいそう)
薬用部:果実
効用:成分として糖類、有機酸、トリテルペノイド、サポニンが含まれ、また水浸液には多量のc-AMP、c-GMPが存在することが注目されている。薬理用法としては、抗アレルギー、抗潰瘍、抗ストレス等の作用があるといわれている。漢方では、脾胃を補い、精神を安定させ、刺激の強い薬性を緩和する効能があり、甘草や小麦と配合して(甘麦大棗湯)ヒステリーや子どもの夜泣きに用いる。
用法:1回量5〜15gを600mlの水で半量になるまで煎じ、数回に分けて服用する。若芽は食用に、果実は果実酒にする。
採取時期:種子12月頃、葉は必要時
調整法:日干しで乾燥してから蒸して、再び日干しにする。