トウニン(バラ科)

中国北西部を原産とする桃あるいは山桃の核の中にある種子を用いるが、花は白桃花、葉は桃葉と称して薬用にする。果物用の白桃や水密桃は種子が小さいので適さない。※平成12年3月掲載

生薬名:桃仁(とうにん)

薬用部:核の中にある種子

効用:桃仁には青酸配糖体のアミグダリンや酵素のエムルシンが含まれ、抗炎症作用や鎮痛作用、抗アレルギー作用が報告されている。漢方では活血・排膿・潤腸の効能があり、方剤例としては、桂枝茯苓丸や桃核承気湯などがある。

用法:種子は単味では用いず、漢方処方に応用する。

採取時期:種子や葉は夏に採取する。

調整法:水で洗い、陰干しにする。